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グッドナイト&グッドラック

 ジョージ・クルーニーは、何をやってもジョージ・クルーニーである。顔がくどすぎるからなんだろうなあ。だから、どの演技も同じに見える。実際の演技力云々以前に。そういう彼を敢えて『オー・ブラザー』や『ディボースショウ』のああいう役にキャスティングするコーエン兄弟は、やっぱり性格が曲がっている。で、クルーニーも解っててオファーを受けてるんだろう。だから、「何をやっても同じ」という条件を満たしているにもかかわらず、私はクルーニーが嫌いではない。別に好きでもないけど。

 この作品でも、ジョージ・クルーニーは体重を増やしていようと眼鏡を掛けていようとジョージ・クルーニーにしか見えないが、随分控えめにしているので(出番は比較的多いが、顔のアップが少ない)見なかったことにできる。ロバート・ダウニーjrも久し振りな上に、クマがあんまり目立たなかったしね。そうすると、モノクロだし見覚えのある役者は少ないしで、なんだか本当に50年代か60年代初めくらいに撮られた作品を観ているような感じであった。カメラワークも演技のメソッドも、現代的ではあるんだけど。

 作り手もメッセージ性よりは、「時代性の再現」のほうに重点を置いていたのではないだろうか。というか私のような曇った心の持ち主には、このメッセージにだけ着目すると、あまりにも真っ直ぐでまっとうで、まともに受け止められないんだけど。もちろん、エド・マローを描くことで行われた批判は、充分有効である。批判の矛先は当然ながら、今さら言論弾圧ではなく、バラエティ重視の昨今のTV業界だ。ということで、今現在の日本に対しても有効ということですね。

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