« マリアッチ・シリーズ | トップページ | ブエノスアイレス »

ベスト・オブ・タンゴ

 神戸文化ホール。『ラ・イストリア』の作業が終わるまでは心の余裕(一ヶ月以上前から予定を立て、チケットを予約する余裕)がなかったので、タンゴの公演に行くのは久し振りでした。

 全部で20曲はあったかな。演奏主体の曲、歌のタンゴ、ダンス付きと盛りだくさんな公演でしたよ。「ラ・クンパルシータ」「ア・メディア・ルス」「エル・チョクロ」などスタンダードな曲が中心でした。私はタンゴはピアソラから入ったのですが、彼以前のタンゴも好きです(というか、ピアソラは曲やアレンジによっては奇を衒いすぎてどうかと思うものもある)。編曲はスタンダードだけど陳腐ではなく、聴かせるものでした。オルケスタは5人編成(ピアノ、バンドネオン、ヴァイオリン、チェロ、コントラバス)。ピアソラの曲もありました。「リベルタンゴ」「アディオス・ノニーノ」「ロコへのバラード」で、バンドネオンの人は「リベルタンゴ」では立ち上がって椅子に片足を乗せる「ピアソラ・スタイル」で演奏してました。ほかの曲は普通に座って弾いてたけど。

 タンゴが成立したのは港町の酒場で、女の数が絶対的に少ないため、女のステップは誰でも踊れるように簡単に、男のステップは技巧を競い合うためにどんどん複雑になっていき、現在まで男が女をリードするという技術的な不均衡は受け継がれている……とものの本には書いてあるんだが。タンゴ公演などで観ることのできるのは、いわばショーとしてのアクロバット的なダンスだということもわかってるんだが。ごく基本的なステップだけでも、全然簡単そうに見えないんですけど。もっとも私は男女が踊っていると女しか目に入らないので、どちらのパートがより難しいのかは判りません。

 歌だけは今ひとつ。ホール側の責任だよ。マイクの音が大きすぎ、響きすぎ。歌詞が聴き取れないし、声を張り上げると音が割れるし。カラオケじゃないんだから。

|

« マリアッチ・シリーズ | トップページ | ブエノスアイレス »

鑑賞記」カテゴリの記事