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プラダを着た悪魔

 メリル・ストリープは、「いつも同じような役ばっかりだから嫌い」な役者の一人だ。だからそういう役者がいつもと違う役をやっているだけで、私の中では非常に評価が高くなってしまう。コメディのセンスはあるし(『永遠に美しく……』は大失敗だったが)、意地悪そうな顔してんだから、もっとそういう役をやればいいのにと思うが、でもそれだとグレン・クローズと被るか。

 ともあれこのカリスマ編集長の役は大変よかった。本当にカリスマが発揮されているし、本当に恐ろしい。こういう役のほうが綺麗に見えるよね。アン・ハサウェイがお洒落な服をとっかえひっかえするのは見ていて楽しかったけど、でも彼女は化粧と髪型によってはマイケル・ジャクソンに似てるなあ。『ブロークバック・マウンテン』の時はそんなこと思わなかったんだが。

 ストーリー自体は、「自己実現のために何かを犠牲にしてでも邁進する(時には他人を蹴落としてでも)」ことを、否定的な視点と肯定的な視点の双方から描いていって、「ま、いい点もあるし、悪い点もあるよね」という無難な結論に至る。要するに、「是か非か」という二元論でしかない。是非ではなく、人それぞれ向き不向きの問題だろうと思う。そういうのんが向いてる人はそうすればいいし、向いてない人は別の遣り方をすればいい。それだけの話だ。

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