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マリアッチ・シリーズ

『グアルディア』文庫版の印税が入りましたが、また調子こいて今度はイラン辺りに行ってまおうとか、そういうことはしませんよ。いや、ほんとは行きたいんですけどね。せっかくペルシア語勉強してるし。でもそんなことをしたら、新疆ウイグル自治区を舞台にした『ミカイールの階梯』の完成がまた延びてしまう気がするので我慢します(ほな、なんで新疆ウイグル自治区に行かへんのかと言うと、ウイグル語は全然知らないし中国語ももはや忘却の彼方だからなのでした)。とりあえず、借金を返済します。父に。情けねー。

 さて今回の「思い出し鑑賞記」は、『エル・マリアッチ』『デスペラード』『レジェンド・オブ・メキシコ』。一応トリロジーってことになってるけど、ロドリゲス本人はあまりこだわりがないようだ。話つながってないし。

『エル・マリアッチ』は『デスペラード』の後からビデオで観たが、これが一番おもしろいし、よくまとまっている。低予算はアイディアと勢いで乗り切る、まさに自主制作映画の輝ける星。もう数年早く作られるか、せめて日本でもすぐに公開されていれば、自主制作映画の先輩らにとってどれほど励みになっただろうか。当時の8ミリフィルム映画の衰退振りは、私から見ても目を覆うものがあったからなあ。「勢いだけで作る」というロドリゲスのスタイルは後の2作にも引き継がれているんだが、だんだん勢いというよりは「ノリ」になってきて、特に3作目でそれが顕著だ。ある意味、肩の力が抜けたと言えるかもしれないけど。それはともかく、『レジェンド・オブ・メキシコ』はメキシコの音楽にメキシコの政治情勢にメキシコの料理にメキシコの街並に、と妙にメキシコ観光案内になってますよ。

 西部劇はハリウッド製もイタリア製もまともに観たことがなかったんで、『デスペラード』がメキシコのガンファイト初体験ということになる。当時はまさかメキシコを舞台にしたSFを書くことになろうとは、思いもしませんでしたよ。てか、放棄していたプロット(『ラ・イストリア』の原型)の舞台が、よもやメキシコになろうとは。で、どの辺が『ラ・イストリア』と関わりがあるのかというと、執筆中に『レジェンド・オブ・メキシコ』のサントラと、「3部作からの音楽と新録音音源を収録した」MEXICO & MARIACHISを繰り返し繰り返し聴いていたのでした。『レジェンド――』のサントラは『グアルディア』でも、特にアクションシーンを書いてる時によく聴いたが、『ラ・イストリア』ではMEXICO & MARIACHISも入手して、しばしば景気付けに歌ってました。1曲目に収録されている「マラゲーニャ」のロバート・ロドリゲス・ヴァージョンを。執筆中は、いろんな歌を歌います。スペイン語とイタリア語とフランス語は、歌詞カードがあれば意味は解らなくても読み方だけは一応判るんで。英語もまあなんとか。

 ところで『デスペラード』でアントニオ・バンデラスの髪は平常時は括られているのに撃ち合い時はざんばらになる、と指摘したのは石川三千花だったが、『ドミノ』を観てたらエドガー・ラミレス演じる中米出身の賞金稼ぎが、「決め」の場面(撃ち合いとか女に告白するとか)の直前になると普段は括っている髪をいちいち解いてざんばらにしていたのであった。あれは何かの仕様なのですか。

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