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ヘアスプレー

 ジョン・ウォーターズのオリジナル版は未見。

 ダンスを観るのが好きなので、ミュージカルは結構好きだ。しかもクリストファー・ウォーケンが歌って踊るとなれば、是が非でも観に行かねばならん。と、何ヶ月も前から思ってたんだが、接続70%を越えた現状では、「ヘアスプレー? どうでもいいよ、もう」。ダンスシーンはスクリーンで観てなんぼなんだから、絶対後悔するのは解っていたので、友人に付き合ってもらって観に行った(父も妹Ⅱもミュージカルには付き合ってくれないのである)。

 ウォーケンが踊るシーンはそれほど多くなくて残念。でも「主人公の変な父親」を説得力をもって演じられるのは、彼ならでは。『きのうから来た恋人』といい、『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』といい、ほんとに嵌まり役だな。あと、ミシェル・ファイファーの色仕掛けに引っ掛からないのも、ウォーケンだからこそ説得力がある。

 ジョン・トラボルタにも女装にも興味はないが、踊るトラボルタとなれば話は別である。13キロものファットスーツを装着して、果たしてまともに踊れるものかと思っていたんだが、いや、踊る踊る。踊るトラボルタは、やっぱり素晴らしい。そして踊っている時も踊っていない時も、仕草等が全然カマっぽくなっていないのには感心した。さすがに声までは無理だったが(特に歌)。そういえば『グッド・シェパード』では、マット・デイモンが女装して歌っていたのであった。余興の女装なんで、それなりでしかなかったんだが、しかしあの声……吹き替えじゃないんだよな?

「自由」「平等」の声高で能天気な主張は、現代の状況(60年代よりはマシになっているが、しかし)を思うと、無条件に共鳴はできず、かといって押し付けがましいと反発もできず、むしろ哀歌に聴こえる。美しい夢だった、美しいが夢に過ぎなかった、と。いや、もし私が60年代に生きていたら、辟易してただろうけどね。どんなに正しい意見でも、押し付けられるのは御免です。

 自主的に映画を観に行くのは、当面はこれが最後だろうなあ。それでは、また来週~。

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