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アメリカン・ギャングスター

 近所のレンタル店が週一で200円セールやってるんで借りてみた。ネタばれ注意。

 1968年、ハーレムのボスである老いたギャングが忠実な運転手のデンゼル・ワシントンに向かって、ディスカウントショップ批判を披露する。「仲介業者を無視するとはけしからん」。さらに、「アジア人の作った製品が、アメリカ人から職を奪う」。老ギャングの死後、デンゼル・ワシントンは「アジア人が作った」ヘロインを「仲介業者を無視」して直接買い付け、やがてハーレムのみならずアメリカの麻薬業界を支配する。

 老ギャングのシーンを前置きとしたのはなかなか捻りがあるし、デンゼル・ワシントンの成り上がりをアメリカンドリームとして描くのもいい。ただ、観終わった後、「えーと、それで麻薬の犠牲になった人たちは?」
 そんな人々など存在しないかのように無視するわけでもなく(オーヴァードーズで死んだ母親の傍らで泣きじゃくる幼児、といった場面があったりする)、かといって誰もそのことを追及しない。いや、デンゼル・ワシントンに悔いたり居直ったりされても白けるけどさ。

 ラッセル・クロウは、いいと思う時もあるが、すごく暑苦しく鬱陶しげに見える時もあり、今回は後者。この差はなんだろう。単に脂肪増量とか髪型のせいなのかもしれないけど。
 デンゼル・ワシントンは今回もやはり「ヒーロー」で、代わり映えなし。まあ、彼はヒーローでなければいけない立場なんだろう。『トレーニングデイ』の悪徳刑事は素晴らしかったし、本人も楽しそうだったんだけどなあ。あの役で判るのは、彼のいつもの「いかにも誠実そうな態度」は別に人柄とかではなく完全に演技であり、つまり彼は演技が巧いということなのであった。

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