ワールド・オブ・ライズ
冒頭、CIAの現地工作員であるディカプリオのところへ、イスラム系テロ組織の男が情報屋になりたいと接触してくる。その理由というのが、「知りすぎたために消される=自爆テロを命じられた」。
この時点で「?」となり、そうかこれは現実のCIAとも現実のテロ組織ともなんの関係もない話なんだな、と思うことにする。
そう思ってみると、なかなかおもしろいサスペンス&アクション映画でした。たぶん、イギリス人監督リドリー・スコットが、中東のエキゾティシズムを背景にアメリカ人を馬鹿にした映画なのでしょう。批判じゃなくて、ただ馬鹿にしてるのな。
レオナルド・ディカプリオが、馬鹿は馬鹿だけどいい意味で馬鹿なところもあるアメリカ人を演じる。『ブラック・ダイヤモンド』といい『アヴィエイター』といい、童顔のまま大人になってしまった彼の一番のはまり役は、「大人になりきれない男」といったところでしょうか。
対してラッセル・クロウは、ただただ悪い意味での馬鹿なアメリカ人(無知で無神経で傲慢)を好演している。
私は髪が長くて太っているラッセル・クロウは苦手だと今まで思っていたのだが、今回、太ったラッセル・クロウでも髪が短ければ平気だということを発見した。太っていようがいまいが、あの顔に長い前髪が掛かっているのを見るとイラつかせられるらしい。
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