« 参考文献録 | トップページ | 参考文献録 »

参考文献録

『増訂 長安の春』 石田幹之助 平凡社東洋文庫 1967
 旧かな旧字。現代かなづかいの講談社学術文庫版のほうは、少なくとも5回は読んでるはず(「胡旋舞小考」に至っては何回読み返したかわからん)。「増訂」分のみ読む。
「唐代風俗史抄」「唐史襍鈔」「唐史関係諸考補遺」「唐代燕飲小景」「唐代北支那に於ける一異俗」「無題二則」「唐代の婦人」「唐代図書雑記」「唐代雑事二則」「橄欖と葡萄」

 中心となるのは軽い読み物として書かれたもので(著者いわく「書き散らした」)、あまり綿密に調べていないので、後日補足として書かれたものも一緒に収められている。
 綿密に調べていない、という言い方は語弊がある。二次資料で読んだことを一次資料で確認してない、とかじゃなくて、一次資料(漢籍)の内容をすっかり憶えていて、その記憶だけで書いているのである。
 最近続けて古い論文を読んだので改めて思うことだが、昔の研究者は一次資料を本当によく読み込んでいる。それも、どの本に何が書かれてるのか前もって知ってて確認するために読むんじゃないからすごいよなあ。

.

『イスラム世界の成立と国際商業――国際商業ネットワークの変動を中心に』 家島彦一 岩波書店 1991 (「東西交渉」)
「やじまひこいち」と読むんですね、この人は。『イブン・ファドラーンのヴォルガ・ブルガール旅行記』を訳した人だ。

 イスラム以前、ムハンマド~ウマイヤ朝、アッバース朝(11世紀まで)、補足的に11世紀以降、という構成。
 次作に必要なのはウマイヤ朝末期についての情報なんだが、本書でも述べられてるとおり、当時やそれ以前の記録がほとんどないので、しょうがないからアッバース朝初期のんで代用する予定なのである。ないよりはましだ。

「誰某によると」とアラブ史家の名前がしばしば挙げられているが、いつ頃の人なのか説明がない。あと、アッバース朝にはこうなった、とか、ああなった、とか書かれていて、それがアッバース朝のいつのことなのかわからなかったりとか。

|

« 参考文献録 | トップページ | 参考文献録 »

参考文献録」カテゴリの記事