« 参考文献録 | トップページ | 参考文献録 »

参考文献録

『中国の城郭都市――殷周から明清まで』 愛宕元 中公新書 1991
 タイトルには「殷周から」とあるけど、先史時代から。

 おたぎ松男先生のほうには西域史関係の著作で多少お世話になったが(多少なのは、私の専門と被ってる部分が少ないので)、直接お会いしたことはない(学会とかでお見掛けしたことはあるのかもしれないが、憶えてない)。元先生のほうとは全然専門が異なるのだが、院で講義を取っていたのであった。
 講義内容は本書と同じ、「中国の城郭都市」だった。あんまりまじめな院生じゃなかったので単位を落としまくっていたのだが、この講義は落としませんでしたよ。本書は当時、講義の際に提示されたわけじゃないが読んだ。それ以来の再読。つっても今回読んだのは念のためのおさらいのためなので、第六章の隋唐時代までだけど。

.

『西域文書からみた中国史』 關尾史郎 山川出版社 1998
 世界史リブレット。
 さすがにこれだけ読んでくると、目新しい情報はないな。それはそれとして、この世界史リブレットシリーズは分量のわりに有益な情報が多く、それも簡潔な記述なので(その辺は分量の制約がプラスに働いている)、わりと重宝するのだが、内容と注のアンバランスが毎回気になるといえば気になる。

 有益で簡潔といっても、それなりに専門的な内容である。なのに、註(巻末や章末ではなく、同じ頁の欄外に付されている)がやたら初心者向け。
 例えば本書だったら、「タリム盆地:パミール高原・天山山脈・崑崙山脈によって囲まれた地域。中央部分はタクラマカン砂漠と呼ばれる乾燥地帯で、砂漠と山脈にはさまれた帯状の地帯にオアシスが形成され、それを結ぶ交通路が発達した。」とか、
「莫高窟千仏洞:四世紀後半に開鑿が始められた石窟寺院。敦煌の東南に位置する。開鑿は元代まで続けられ、五百近くにのぼる窟が現存している。」とか、
「安史の乱:(755~763) 北辺で多くの節度使を兼任していた安禄山が、史思明とともに起こした反乱。一時は洛陽や長安を攻め落とし、玄宗は蜀に避難した。乱後、唐朝の勢いは急速に低下していった。」とか。

 ほかにも、「西夏」「オーレル・スタイン(他にペリオとかヘディンとか)」「ゾロアスター教」「北朝」等々にいちいち註が付いて、上記のようなレベルの解説が付いている。こういう解説が必要な人はこういう本を読まんし、読んだとしても理解できんだろ、と毎回思う。どうでもいいんだけど。

|

« 参考文献録 | トップページ | 参考文献録 »

参考文献録」カテゴリの記事