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参考文献録

『アラビア科学の歴史』 ダニエル・ジャカール 遠藤ゆかり・訳 創元社 2006(2005)
l’epopee de la scinece arabe(発音記号は面倒なので省略しました)
 コンパクトな本だが、「絵で読む世界文化史」シリーズということで、カラー図版が非常に多いのは良い(しかも巻末に図版の出典が記載されている)。
 内容については、特にノートを取るほどのことはなし。

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『錬金術の歴史――近代化学の起源』 E・J・ホームヤード 大沼正則・監訳 朝倉書店 1996(1957) (「前近代科学・錬金術」)
alchemy
 第3章「中国の錬金術」と第5章「イスラムの錬金術」のみノートを取る。監訳者まえがきによると、著者ホームヤードはアラビア語をマスターしており、イスラム錬金術の歴史に詳しいのだそうである。
 てことは、本文中の人名の後ろに()で人名のラテン文字スペリングと生没年(または在位期間等)を付したのは著者じゃなくて監訳者なんだな。アッバース朝創始者アブー・アル・アッバースの父親ムハンマド・ブン・アリー(743年没)をシーア派の初代イマーム、アリー(イブン・アビー・ターリブ。在位656-661)と混同して「在位656-661」とか書いてもうてるのは。

 こんなひどい間違いをする著者が「科学者であると同時に歴史家」で「イスラム化学に対する強い関心によって」「アラビア語をマスターし、原典を読み解くまでになった」とか言われても、全然信用する気になれん。間違えたのが監訳者だとしてもアレだ。
 この間違いが著者自身のものじゃないとしても、アッバース朝革命についての説明とかも、いまいち微妙。これは原著刊行が50年代だということを差し引く必要があるのかもしらんが。
 しかし、半ば伝説的な錬金術師ジャービル・ブン・ハイヤームについての記述は、これまで読んだ資料の中では最も詳しいんだよな……さて、どうしたものか。

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