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参考文献録

『文化の東西交流』 前嶋信次 誠文堂新光社 1982 (「中央アジア中世」)
 1927年から78年に発表された論文およびエッセイを収録。一番古い「カスピ海南岸の諸国と唐との通交」は卒業論文である。御大の卒論というだけでもなんかすごいが、それをポール・ペリオに送って読んでもらったってのも、いろいろな意味ですごい。「タバリスターンの拝火教諸国と唐朝」(1979)は、この卒論の補足。
 カスピ海南岸といえばアラル海東岸~南岸のソグディアナに近いので、何か使える情報はないかと読んでみたんだが、拝火教徒やサーサーン朝の遺民が多く、アラブ・イスラムと対立してたという共通点があるにもかかわらず、交流らしきものはまったくなかったようだ。

 ほかは、「漢民族のオリエント起源説」がおもしろかった。「十九世紀初頭のブハラとその文化――最初のロシア使節団員の記録から」は、下記の『シルクロードの秘密国』の補足。

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『シルクロードの秘密国――ブハラ』 前嶋信次 芙蓉書房 1972 (「中央アジア中世」)
 こういうタイトルの前嶋氏の著作があることは知ってたんだが、ネットや文献で内容紹介を見つけられず、とりあえず借りてみたのであった。古代(といっても、主に玄奘以降)~19世紀のブハラ史概説でした。

 第二章「アラブ族とブハラ」ではアラブによる征服に紙幅を割いてるわけだが、750年前後については割愛されてるよ。概説書なので、原典史料の提示はほとんどなし。

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