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参考文献録

『ニーダム・コレクション』 ジョゼフ・ニーダム 牛山輝代・編訳 筑摩書房 2009
『東と西の学者と工匠』(河出書房新社 1977、原著は1970刊)の再編集・改訳。
 中世の中央アジア・西アジアの錬金術および軍事技術について知りたいのだが、資料が不充分なので、それらに多大な影響を与えた(と推測される)中国の錬金術および軍事技術についても調べようと思った次第。

 本書の紹介から抜粋すると、「西洋に科学革命がもたらされるまでの二千年間に中国で展開したユニークかつ高度な科学技術――天文台、機械時計、軍事、さらには“不死之薬”まで――の数々を紹介。」
「軍事」と「不死之薬」に大いに期待したんだが、軍事についてはほんの数行、火薬と外輪船に言及しただけ、不死之薬すなわち錬丹術については水銀(ほかに鉛や砒素)を原料とした「霊薬」で中毒になった人がどれほど多かったか、という話に徹する。
 というわけで期待外れ。

『中国火薬史――黒色火薬の発明と爆竹の変遷』 岡田登 汲古書院 2006 (「前近代科学・錬金術」)
 錬丹術の実験から硫黄と硝石を主成分とする燃焼剤が生まれた可能性や、その燃焼剤または石油を用いた兵器の発展など、非常に有益な情報を得られた。
 ただし、著者の興味が火薬や焼夷兵器よりも、「爆竹」に大きく傾いているため、竹を焼いて大きな音を立てるだけだった古代の爆竹が、いつから黒色火薬を使った現在の爆竹に変わったのかについての考察に紙幅が割かれ、私としては非常に残念だった。火薬や燃焼剤の軍事使用について、もっと具体的なことを詳しく知りたかったんだよ。
 あと、文章も重複が多かったり、かと思えば言葉足らずだったりして、少々解りにくい。

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