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参考文献録

「ソグド語の人名を再構する」 吉田豊 (『三省堂ぶっくれっと』78 1989)
 中国の史料に見られる漢字で音写されたソグド人の名前を、古代イラン人名や西方の文字(ソグド文字、マニ文字、シリア文字)で記録されたソグド語人名と比較し、再構成するという地道な研究の一端を紹介。
 吉田氏はこの研究について、「およそエキサイティングなものとは言い難い。しかしこの作業が完成した暁には、その成果は次の段階の研究が拠って立つ一次資料となる。その意味で、たとえ些細なものであれ、イラン語研究者の共通の財産となり得るこの研究を、できるだけ早く完成させたいと思っている」と述べている。

 いや、こうした研究のお蔭で、小説に登場させるソグド人に適当にでっち上げた名前を付けなくて済むわけです。本当にありがたい。

「ソグド王統攷――オ=イ=スミルノワ説批判を中心として」 岡本孝 (『東洋学報』65-3、4 1984)
 中央アジアの古銭研究の権威O・I・スミルノワ(どうも少し昔の日本には、ロシア人の頭文字をカタカナ表記する慣行が一部であったらしい)の説のうち、「ソグド王」に関する二点を漢文史料と比較して批判。
 ソグドは小国が分立していたが、一応緩い連合体みたいなものは形成されていて、その盟主は「ソグド王」と呼ばれた。で、「ソグド王」はほぼ必ずサマルカンド国王がなっていたから、「ソグド王統攷」とは要するに「サマルカンド王統攷」なのであった。
 タイトルからはてっきりソグドのいろんな国の王様たちの名前が載ってるかと思ったんだけど。まあいいけど。とりあえず他の資料じゃ判らなかった康国王「咄曷」の読みが「トゥルガル」だって判ったし。

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