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参考文献録

“Selected poems from the Divan-e Shams-e Tabrizi”  Jalaluddin Rumi tranlated & introduced by R.A. Nicholson  IBEX Publishers 2001
 邦訳の出ていないジャラールッディーン・ルーミー(1207-1273)の二冊の詩集のうち最初のほうの『シャムセ・タブリーズ詩集』の英訳。全訳ではなく選集で、48篇の詩を原文と英訳を併記し、巻末にかなり詳細な注釈を付ける。
復刊だそうだが(英訳者のニコルソンは1945年没)、初版の刊行がいつだか書いてない。しかし、こういう本がペーパーバックで出るアメリカが羨ましい。

 現代ペルシア語を齧っただけの私には、13世紀のペルシア語韻文なんぞほとんど歯が立たないが、歯が立つ部分も多少はあるので、原文付きなのはかなりありがたかった。英訳だけだと、いまいち解釈がはっきりしなくて。ペルシア語が日本語と語順が同じ(主語-目的語-動詞)なのは、結構大きいかもしれん。

“The Mathnawi the Spiritual Couplets” Maulana Jalalu-‘D-Din Muhammad I Rumi selected & translated by E.H. Whinfield  Watkins Publishing 2002
 ルーミーの後期詩集。未邦訳。日本語では『精神的マスナヴィー』というタイトルで紹介されている。イランではこちらのほうが評価が高く、「ペルシア語のコーラン」とまで言われてるそうな。
 これも全訳ではなく選集。原文無し。注釈はごく簡単なもののみ。解説も無し。つーか、英訳者のプロフィールとか刊行の経緯とか、一切記載がないんだけど。出版社の所在地はロンドン。一応検索してみたけどデータが出てこない。

 散文の短い物語の後に1~3篇の詩が付くという形式で、80組余りの物語+詩を収録。日本人研究者による紹介から判断する限り、物語の部分は抄訳のようだ。ルーミーの創作ではなく、伝承等を再話・再解釈したもの。仏教説話の「群盲象を撫ず」が、ほぼそのままの形で採録されてたりする(盲人が象を撫でるのではなく、暗闇の中に象がいるのであるが)。

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