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攻殻機動隊2.0

「物語」に関してはわりあい記憶力がいいし、映像作品を鑑賞する時の集中力も高いほうである、と自負している。それなのに2004年に『イノセンス』を劇場で観た時、その7、8年前にビデオ観賞しているはずの前作の内容をまったく思い出せないことに気が付いたのであった。

 そのことがずっと引っ掛かっていたので、今回まあなんとなく見返してみたわけである。新しいヴァージョンのほうだが、別に話や場面が大きく変更されてるわけでもない(しかし3Dとセルが噛み合ってないなあ)。
  それにもかかわらず話の展開(原作を読んでいるのでプロット自体は知っているが)から断片的なセリフや場面に至るまで、ほとんど憶えがない。かろうじて見覚えがあるカットを繋ぎ合せても、3分にも満たないであろう。記憶喪失?

 脚本に問題はないし、映像やガジェットも音楽も印象的なんだけどねえ。『イノセンス』のほうはちゃんと憶えてるし。
 よっぽど集中力に欠けた状態で鑑賞したということに尽きるんだろうけど、ほかに大きな要因としては、この作品で描かれているサイバーパンク的テーマ(「高度に発達したコンピュータ・ネットワークと接続することによる意識の変容」「“意識の座”が脳から機械に換わることによる“私”の変容」等)が、私にとって心底どうでもいいからなんだろうな。
 サイバーパンクのガジェットとか設定は好きなんだが、コンピュータが発達したからってどないやねん、としか思えないんだな。電力の供給が切れたらお終いじゃん、とSF作家にあるまじきことを考えているのです。

 まあそれを言ったら人間が生存できる環境だって限られてるし、「人間らしい」形質である知能や意識を存続できる環境となると、さらに限られてくるわけですが。

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