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キャピタリズム

 マイケル・ムーアは『チーム・アメリカ ワールド・ポリス』で自爆(文字どおりに)してるところは見たことあるが、本人の作品は初鑑賞。

 糾弾されてるのは、2009年現在までのアメリカの資本主義。まあ言われるほど独善的じゃなかったというか、そもそも「以前よりは独善的じゃなくなってきた」という評価だから、これを観ようという気になったんだが。
 サブプライム問題に至るまでの流れを手際よくまとめているとは思うし、ニュースやCM、既存の映画作品(レーガンの出演作とか)などとムーア自身が撮った映像とのコラージュにして、さらにムーアのナレーションで突っ込みを入れてる手法はマッドムービーみたいでおもしろい。

 が、そうやって切り張りされた映像の断片は、本来の文脈から切り離されてるわけで、オバマの大統領選挙時の対立候補をはじめとする「資本主義礼賛者」たちが行ってきた情報操作を批判してるけど、自分だって同じことしてるやんけと思わずにいられない。
 特にムーア自身が撮った映像は、貧困に苦しむ人々や民主党議員たちへの取材は比較的長くて一貫性があるのに対して、「資本主義礼賛者」たちへの取材の試み(いずれも失敗)は短いショットばかりというのがどうもね。

 エンディング・クレジットで流れる「ジ・インターナショナル」のポップヴァージョン(?)が楽しかった。

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