グランド・ホテル
ホテルを舞台にした群像劇というジャンルの元祖。
何しろ1932年制作なので、グレタ・ガルボは寝起きでもばっちりメイクで寝ぐせの一つもない上に、バレリーナの役なのに姿勢一つ取ってもそう見えないのだが、これも一つの様式美である。映画がリアリズム路線を取るようになったのは、ガルボのような女優がもはやいなくなってしまったからではないかという気もする。
しかし、ジョーン・クロフォードがタイピストを演じているのだが、タイピストとか秘書といった職業婦人は雇い主(男)に性的奉仕をするのも仕事のうち、という前提で話が進んでいくのでちょっと驚いた。ポルノならまだしも、こういう作品なのだから、フィクションのお約束ではなく当時の実際の社会通念だったのか(ラテンアメリカでは割と最近までそういう偏見があったそうだが)。
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