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ジャスティス

 1979年、アカデミー受賞作品。『屋根の上のバイオリン弾き』や『月の輝く夜に』のノーマン・ジュイソン監督作。一応ネタバレ注意。

 アル・パチーノが正義漢の強い弁護士役。いわゆる法廷ものはそれほど観ているわけではないのだが、現在の感覚からすると本作は善悪の構図が少々単純すぎるように思う。勧善懲悪の娯楽作品としてだったら、今でもこれで充分だろうけど、しかしそういう話として作ってるわけじゃないしね。
特にあのラストは、主人公の自己満足に過ぎず、あんなことしたって何も解決しないと思わずにはいられない。70年代末のハリウッドでは、あれでよかったかもしれないけど。まあ、罪悪感から心を病んでしまう同僚の弁護士とか一見凡庸そうで実は奇矯な判事とか、脇役はなかなかよかった。

私が映画をよく観るようになったのは90年代に入ってからだが、その頃すでにアル・パチーノは結構な齢で、そして私は当時から現在に至るまで若い俳優よりも齢の行ったほうが個性が出るから好きであるが、アル・パチーノは若い頃のほうがいいよな。若くても充分個性的なせいか、齢行ってからだと、むしろくどいし単調だし。ロバート・デニーロもそうだ(『マチェーテ』の悪徳政治家は結構軽快だったが)。

 というわけで、若いアル・パチーノの演技は見応えがあった。

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