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ザ・ファイター

 実話に基づいているそうで(『ファーゴ』という例があるので、こういう言い方をしてみました)、愚兄賢弟を演じるクリスチャン・ベールとマーク・ウォルバーグは、最後に登場する「本人」たちに結構雰囲気が似ている。
 絵に描いたようなホワイト・トラッシュと移民ばかりが住む地区。ボクサーのクリスチャン・ベールは、一度は地元の誇りと呼ばれるほどの栄光を手にするが、やがてドラッグに溺れ、以後は負け犬人生を送っている。
 マーク・ウォルバーグは兄に憧れてボクサーになるも、絵に描いたようにホワイト・トラッシュな家族(ウォルバーグが稼いでいるお蔭で金銭的にはそこそこ余裕があるが、文化水準はホワイト・トラッシュなままである)に足を引っ張られ、その成績は振るわない。このままでは自分も駄目になると家族離れしようとする弟を引き留めようと、兄は金を稼ぐことにするが、その方法というのが美人局なので間もなく逮捕される。
 
 以下、ネタばれ注意。
 ネタばれというか、筋立ては家族の再生とか転落からの再起とか絵に描いたようにわかりやすく、単なる枠でしかない。観るべきところは、その枠の中での俳優たちの達者な芸である。特にクリスチャン・ベールはここ何年もずっと、「巧いんだけど埋没してる」演技ばかりが続いていたのが、ようやく個性の立った演技になっていて、見事オスカー獲得である。よかったね。

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