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ディナー・ラッシュ

 ルイジは父親の代から続くイタリアン・レストランを営む傍ら、長年ノミ行為にも手を染めてきた。シェフの座を息子に譲ったところ、その息子が天才シェフとして持ち上げられ、店の人気は急上昇する。そこでそろそろノミ屋から足を洗おうとした矢先、ノミ屋のパートナーがマフィアに殺されてしまう。

 この殺人事件をプロローグとして、本編は数日後、イタリアン・レストランの一夜。オーナーのルイジを中心とする群像劇で、群像劇というとロバート・アルトマンがまず思い浮かぶ。アルトマン作品は嫌いじゃないが、これまで観たのはどれも散漫でテンポが悪い印象が否めないんだな。
 それに比べると、本作はテンポがよく、緊密な印象。アルトマン作品よりも、人物から人物への切り替えが早いからだと思う。ただし登場人物がかなり多いため、あるキャラクターにちょっとスポットが当てられたと思ったら、すぐに別のキャラクターに、という具合で(まさに「ラッシュ」状態)、最初のうちはキャラクターの相関や状況をなかなか把握できない。把握できてからはおもしろくなるが。

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