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ミックマック

 ジャン・ピエール・ジュネ作品は、『アメリ』以来だ。タイトルmicmacは、作中で一切説明がないが、①陰謀、②大混乱、だそうな。どちらにも当て嵌る内容。

 父親を地雷で失った少年は、成長して街角の銃撃戦に巻き込まれ、頭に銃弾を受ける。命は取り留めたものの、銃弾を摘出して植物状態か、摘出せずにいつ死んでもおかしくない宙ぶらりんの状態か、という二者択一で、本人の与り知らぬところで後者が選択される。
 職もなけなしの金も持ち物も将来さえも失い、ホームレスをやっているうちに仲間ができて、少し先行きが明るくなってきたところで、父を殺した地雷を製造した会社と、自分の頭に撃ち込まれた銃弾を製造した会社を偶然発見する。どうせいつ死ぬかわからないならと、復讐を開始するのであった。

 奇人変人と奇抜なギミックがいっぱい登場する凝った映像は、『アメリ』よりも『デリカテッセン』や『ロスト・チルドレン』寄り。毒の薄さと解りやすさは、むしろ『アメリ』よりさらに進んでいる。
 毒が薄いのは残念だけど、解りやすさは悪いこと(ひねりが足りないとか、迎合してるとか)ではなく、むしろ名人芸の域に達していると思う。まあそれだけに、もうちょっと毒があったら完璧なのになあ、と思わずにはいられないんだが。

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