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新刊出ます

 昨年五月以来、無期延期になっていた単行本の刊行が、多くの方々の御尽力および御助力によりまして、今年四月下旬に決定いたしました。

 早川書房Jコレクションより、タイトルは『ミーチャ・ベリャーエフの子狐たち』。収録作品は、一昨年から昨年に『SFマガジン』に掲載されました中篇三本「ミーチャ・ベリャーエフの子狐たち」、「はじまりと終わりの世界樹」、「The Show Must Go on!」、そして書き下ろし中篇一本+エピローグです。

 無期延期という宙吊り状態は、精神的にかなりきついものがありましたが、それでもこの連作を評価してくださる方々の存在を支えに、信じて待つことができました。本当にありがとうございました。

 ちなみに書き下ろし中篇とエピローグのタイトルは、「The Show Must Go on, and...」「...'STORY' Never Ends!」です。連作の構想段階から(つまり「無期延期」決定よりずっと前から)決めていたタイトルですが、これで本が永遠に出ないことになってたら、洒落にならなかったですね。いや、ほんと、出ることになってよかったよかった。皆様のおかげです。これからもいっそう精進いたしますので、よろしくお願いします。

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デス・レース2000年

 B級映画のB級っぽさというのは結構好きなんだが、それ以前に私はホラーが大嫌いである。そしてB級映画にはホラーが多い。というわけで、必然的にB級映画をあまり観たことがないのであった。
 何がB級かという定義は結構曖昧であるが、これはロジャー・コーマン制作なので、紛うかたなきB級映画だ。

 近未来(西暦2000年)、独裁国家と化したアメリカでは、年に一度最大の国家行事として「アメリカ横断レース」が行われている。五人のレーサーが各自自由なコースを取って北米大陸を横断するのだが、その途上で何人民間人を轢き殺すかで得点を競う。

少ない予算への制作スタッフの対応は二種類あって、一つは工夫で乗り切ろうとする、もう一つはそういう努力を最初から放棄している。本作は前者で、安っぽさは如何ともし難いものの、画面に滲み出る、いや溢れ出る一生懸命さは微笑ましい。
 雰囲気のあるロケ地(特典インタビューによると、公民館とか廃ビルだそうな)を探し出す努力に加え、撮影や編集の技術、それに脚本はかなりちゃんとしたものだ(これより金も時間も掛けてるのに稚拙な作品はいくらでもある)。まあもっと昔の作品ならともかく、1976年なんだから、レースの全行程を生中継する程度の発想はしてもらいたいが。

 残虐な娯楽を提供する独裁国家とそれを熱狂的に支持する大衆、というのはベトナム戦争に対する風刺で、たぶん90年代くらいには古臭いとされていたと思うが、21世紀初頭現在では、この風刺は再び有効になってきている。ラストでTVリポーターが、みんな残虐な見世物を望んでいるんだと絶叫するのは94年の『ナチュラル・ボーン・キラーズ』と同じだが、本作のほうがシンプルで効果的だ。

 主役はデヴィッド・キャラダイン、そのライヴァルがブレイク前のシルヴェスター・スタローン。デヴィッド・キャラダインは、年取ってからのほうが遥かにいい男だなあ。というか、『デス・レース』の時はもう40だが、驚くほど魅力に欠ける。
 つまり、今30とか40で全然つまらん男でも、20年後30年後にはいい男になっているという可能性は充分あるわけか。いろいろと希望の持てる話だ。

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記録的な大雪で中止……

 昨日、2月8日土曜日に行われるはずだった筑波大のイベントは、大雪で中止でした。御来場を予定してくださっていた皆様、申し訳ありませんでした。

 当日が終日雪になることは数日前から判っていたので、「集客が悪かったら天気のせいにできるなあ」などと考えていたのですが、前日の天気予報はこぞって凶兆を告げ、「二十年に一度」などという言葉まで飛び出す。
 それでも予報は外れることもある、と望みを賭けていたのですが(去年か一昨年、悪天候の予報が見事に空振りだったことがありましたし)、一夜明けてみると、まったく洒落ならん吹雪でしたね。湘南に越してきて六年余りになりますが、こんなのは初めてですよ。

 改めまして、御来場を予定してくださっていた皆様、申し訳ありませんでした。現在のところ、完全中止なのか延期なのかはまだ不明です。パネルディスカッションというものに参加するのは生まれて初めてで、しかも樺山三英氏と宮内悠介氏という気鋭のお二方とということで楽しみにしていましたから、是非日を改めて再戦できればと思っているのですけどね。せっかくレジュメも用意したことだし。

 予定時間が三時間、挨拶やまとめ、質疑応答などの時間を引いても一人当たり持ち時間は三十分以上あることになりますが、用意したのは一昨年~昨年に『SFマガジン』で発表した連作三篇について約十分間相当で、後は頑張ってアドリブで行くつもりでした。

 延期の期日が決まりましたら、またお知らせします。中止ということでしたら、レジュメはHISTORIAシリーズ設定資料としてここに上げようかと。

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