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ロング・エンゲージメント

 監督も主だった俳優もロケ地やスタジオも言語も全部フランスなのに、英語タイトルが付いてるのは、ワーナーの映画だかららしい。
 
 第一次大戦で徴兵された婚約者マネクの帰還を待つマティルドは、戦死の報せを受けても信じようとしない。やがて、マネクが戦死したのではなく、戦闘拒否の罪で銃殺されたという話を耳にするが、それでも彼が生きていると信じ、調査を開始する。
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 ジャン・ピエール・ジュネ監督、ヒロインを演じるのはオドレイ・トトゥで、ほかにもドミニク・ピノンをはじめとしてジュネ監督の常連が何人も出演している。
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  第一次大戦中の悲惨なエピソードがたっぷり詰め込まれているのだが、語り口が『アメリ』と同じなので重苦しさ・陰惨さというものはあまり感じずに、戦争の愚かさを思い知ることができる。
 オドレイ・トトゥの不思議ちゃんキャラは『アメリ』と被るが、アメリが自分の恋には臆病なのに対し、マティルドは婚約者を取り戻すためひたすら前進し続けるという違いがあるし、こちらも『アメリ』はロードショーで観て以来なので、特にマイナスの印象はない。
 調査を進めれば進めるほど、マティルドは戦争の悲惨さと愚かさに遭遇することになる。しかしそれに対して彼女が悲憤慷慨することはない。そういう負の感情はマリオン・コティヤール扮する娼婦が全部引き受け、マティルドはただひたすら純粋に婚約者を探し求める。コティヤールが作中で言うように、彼女たちは表裏一体なのである。
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 ジョディ・フォスターが意外なところで出てて驚いた。そしてとても若く見える。やっぱり彼女は現代ものより時代もの(それも近代くらい)が合うなあ。

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