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私がクマにキレた理由

 大学を優秀な成績で卒業したものの、就職活動の最初の一歩で躓き、成り行きから上流階級のマダムの息子を世話するナニーとなるヒロインを、スカーレット・ヨハンソンが演じる。
 よくできたドラマだし、子供は可愛いし、傲慢さと脆さを併せ持つマダム役のローラー・リニーもいいが、何よりスカーレット・ヨハンソンが、勉強はできるが打たれ弱くて鈍臭い女の子に本当に見えるので驚いた。

 これまでに観たヨハンソン出演作を年代順に挙げると、まず『バーバー』(01)で清純に見えて実は中身が空っぽなだけ、という美少女。『真珠の耳飾りの少女』(03)では監督のフェティシズムを体現。『アイランド』(05)で急にふてぶてしくなり、『マッチポイント』(05)と『プレステージ』(06)では「身体だけ」の女。
 08年の『ブーリン家の姉妹』ではふてぶてしさに一層磨きが掛かり、ナタリー・ポートマン演じる計算高いアン・ブーリンの影に隠れる純朴な妹、という役が全然似合わん。その純朴さゆえにいったんは王の寵愛を受けるものの、姉に寵姫の座を奪われ、「ひどいわ」と涙ぐむのだが、「おまえ、そんなタマじゃないだろ」と内心(映画館だったので)突っ込まずにはいられなかった。

 で、今やすっかり『映画秘宝』御用達なわけだが、それはさておき『私がクマにキレた理由』に戻ると、07年公開なので『ブーリン家の姉妹』より前である。さらに前の『アイランド』ではすでにふてぶてしかったし、どうもこれが「地」らしいから、本作は『アイランド』以降に観たヨハンソンの中では一番ちゃんと演技をしてるってことだな。

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