ターミネーター5
「3」をなかったことにした「4」だったが、本作は「3」ともども「4」もなかったことにされている。なかったことにされたスタッフやキャストたちがお気の毒なのはともかく、この世界では過去に介入するたびに世界が分岐する、というならば、いくらでも旧作をなかったことにできるわけなんだが、どうもその辺の設定に脳味噌を使っている気配がない。
今回も、時間が分岐して、スカイネットの誕生が1997年から2017年に変わった、ということなんだけど、「なぜ変わったか」の理由がまったく説明されていないし、時間が分岐するなら、この時間軸で世界を救っても、救われていない他の時間軸はどうなるんだとか、誰も気にしていない。これだからSF素人は……
以下、ネタバレ注意。
ターミネーターをターミネーターたらしめているのは、「倒しても倒しても追ってくる」ことであって、すぐに壊れて動かなくなるターミネーターなんかターミネーターじゃない。
ジョン・コナーをああいうことにしたのは、オリジナル(1と2)への敬意を欠く。キャメロン監督はあれで満足してるらしいが、監督(作者)が自作への愛を失ってしまうのはよくあることだ。作品への敬意というのは、作者への敬意ではなく、ファンへの敬意であろう。
| 固定リンク

