『層』vol.9
大変ご無沙汰しております。
ゆまに書房様から発行されました『層――映像と表現』9号の特集1「世界内戦と現代文学――創作と批評の交錯」において、「実作の立場から見るユートピア文学」を執筆いたしました。
この特集は、日本近代文学会2014年度秋季大会で行われたパネル発表を基にしています。ほかの方々の発表は、次のとおりです。
柳瀬善治様 三島由紀夫以後・中上健次以後・伊藤計劃以後
岡和田晃様 「世界内戦」下、「伊藤計劃以後」のSFに何ができるか――仁木稔、樺山三英、宮内悠介、岡田剛、長谷敏司、八杉将司、山野浩一を貫く軸
樺山三英様 世界内戦と「わたし」たち
押野武志様 複数の「世界内戦」に向けて
タイトルだけ見ても明らかに私だけ浮いてますが、内容もやっぱり浮いてます。『ミーチャ・ベリャーエフの子狐たち』を書くにあたって参考にしたユートピア文学やディストピア文学、現実の歴史上におけるユートピア建設の試みや社会改革論を、聖書やギリシア神話から現代にいたるまで時系列に沿って論じています。空想と現実の相互作用、という点では、以前SF乱学講座でお話しさせていただいた「歴史を動かした疑似科学」と共通しているとも言えます。
あくまで実作の立場からということで、預言書や「司祭ヨハネスの手紙」なんかも強引にユートピア文学に括ってたりと、ほかの方々の緊密な論考に比べると大雑把すぎて恥ずかしいんですが、箸休め的な感じで読んでいただければ幸いです。
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