マージン・コール
2011年公開。リーマン・ショックをモデルにした金融もの(というジャンルがあるのか知らんが)。リーマン・ブラザーズをモデルにした投資銀行の社員たちの群像劇なので、まあ金融業界ってクズの巣窟だね、というだけの話なのだが、ケヴィン・スペイシー(一応主役)にポール・ベタニー、ジェレミー・アイアンズにスタンリー・トゥッチにデミ・ムーアと豪華なキャストたちの演技合戦が非常に楽しゅうございました。デミ・ムーアって演技巧かったんだなあ。
特に社長役のジェレミー・アイアンズは、これまで「繊細なクズ」は嵌まり役だが(ハンバート・ハンバートとか)、それ以外はいまいちか、せいぜい可もなく不可もなくという感じだったんだが、今回の傲岸で「繊細じゃないクズ」の演技は素晴らしかった。
ただ序盤、危機が明らかになるまでが、少々テンポが悪い。そして終盤が駆け足すぎるので、ペース配分が逆だったらよかったのに。
後はケヴィン・スペイシー演じるサムの上司役で彼より15歳も若いという設定のサイモン・ベイカー(本人同士は10歳差)が、ふてぶてしくてよかったんだが、本作の前も後もあんまりいい役は貰えてないのね。出演作は幾つも観てるのに、全然見覚えがなかった。
ラスト、矜持を捨て、愛犬にも死なれた(病死。死ぬシーンも死体も出てこないよ)サムが深夜、庭に埋葬のための穴を掘る。別れた妻の家の庭であること、サム自身もかつてはこの家に住んでいて、そこで飼っていた犬だけ連れて出て行ったということを、直接的な説明は一切なしに表現しているのがよかった。
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