近況

 あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 後1回で終わりの「ガーヤト・アルハキーム」解説、前回の近況報告で「2、3日お待ちください」と書いてから、ずいぶん日が開いてしまいました。体調を崩してたとかじゃなくて、書きあぐねておりました。
 錬成術(錬金術)師ジャービルの出自についての幾つもの伝承のうち、一番信憑性が高いのはどれか、という問題について書いたら、えらく長くなっちまって……
 それでも後は、ジャービル(およびイスラム錬成術)とイスラム神秘主義との関係についてなんですが、これもまた複雑で、なかなかまとまらない。まあほかにもやるべきことはあるので、毎日ちょっと書いては書き直し、という感じでちまちま進んでおります。もう少々お待ちください。

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近況

「ガーヤト・アルハキーム」解説、あと1回ですが、ここ数日ちょっと立て込んでまして、疲れたので2、3日休みます。

 相変わらず体調が悪くなったり良くなったりを繰り返しているうちに、体力が低下しつつあります。
 9月末に体調を崩す直前までは、片手腕立て伏せとか片脚スクワットとかやってたのが、どちらも1回もできなくなってる……立位前屈も肘が床についたのが、掌つくのがやっとになってるし、両足を首の後ろに引っ掛けられたのが、片足がやっとになってる……つらい。
 有酸素運動も太極拳とか緩いのしかできなくなってるから、運動不足で腹が減らなくて食事が美味しくない……つらい。なのに太る……つらい。

 なまじ健康のために仕方なく運動してたんじゃなくて、好きでやってたから、できないのがつらいっす。早く元気になって、三点倒立とかやりたい。

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「解説」再開します

 御無沙汰しております。9月末に突然体調を崩し、その後1ヵ月余り、回復してきたと思ったらまた逆戻りを何度か繰り返してきましたが、ようやく拙作「ガーヤト・アルハキーム」の解説を再開できるところまで来ました。明日からです。
 自分用の覚え書きを兼ねてるとはいえ、それほど優先順位が高いものでもない、それをまた始められるようになったというのは、だいぶ元気になったということであります。様子見でしばらく書き溜めてたので、まあ1週間くらいは連日更新できると思いますが、その後はわかりません。とはいえ何週間も中断することは、もうないと思います。たぶん。

 不調の原因は不明なんですが、考えられるのは、夏に体調を崩して9月か10月に持ち直す、ということを毎年繰り返していたので、今年は夏に負けないよう頑張ろう、とものすごく健康に気を遣った生活を続け、一度も体調を崩さずに夏を乗り切ったのですよ。そしたら9月末にいきなり来たんで、どうも夏の疲れが原因なんじゃないかと。

 夏に体調を崩すのは、故郷の長野を出た大学時代以来、毎年なんですが、ここ数年は12月か1月頃にも体調を崩して2月か3月に持ち直すことを繰り返しているので、12月ってもう来月じゃん……頑張って乗り切ろうと、日々健康に気を遣っております。夏には(最終的に)負けたけど、冬には負けないぞ。

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近況

 すごくすごく健康に気を遣った生活を半年余り送ってきて、だいぶ元気になったと安心していたら、突然体調を崩しました。原因不明。

 年に1、2回あるんですが、目に見える不調(熱が出たとか、胃や腸がおかしくなったとか、アトピーが極端に悪化したとか、しばらく不眠が続いたとか)がないのに、ある日突然、やたらと怠くなって動けなくなる。
 困るのは、普段は毎日かなりの運動(有酸素運動と筋トレとヨガ)で体調を維持しているので、怠くてしんどいので有酸素運動ができない、腹に力が入らないので筋トレもできない、身体がガチガチに硬くなるのでヨガもできない、となって、運動不足でさらに不調になる。

「ガーヤト・アルハキーム」解説は、先日、ルーターだがモデムだかの不調で家からココログに数日間アクセスできなくなった間の書き溜め分があったので、不調になってからも連日更新できていたんですが、書き溜め分もなくなったので、ちょっと更新をお休みさせていただきます。
 わざわざ「解説」を読みに来てくださる方がいたのかどうかわかりませんが、「連日更新」と宣言したからには、それができなくなったので(前回と違って今回は自分の都合ですし)、謝罪させていただきます。申し訳ございません。

 どうにも怠いんですが、だらけずに規則正しい生活を維持し、ちょっとずつでも運動を続けていればそのうち回復しますので、1日でも早く回復できるよう頑張ります。

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近況のつづき

 悪夢のようなアトピー劇症化から、どうにか回復したのが昨年初夏ですが、それ以来、執筆が遅々として進んでいない原因の残り半分は、「資料が後から後から出てきて、下調べが終わらない」でした。

 去年の2月、『SFが読みたい!』のお蔭でスランプから脱してから直ちに執筆に入れたのは、それまでにもう充分下調べが済んでいたからです(少なくとも、そのつもりだった)。
 で、全4章予定(プロットは完成済み)のうち第1章を書き終えたので、補足としてもう数冊読んでから第2章に入ろうと思っていたら、「アトピーが爆発した」わけですが。
 
 再稼働して最初に始めたのは、もちろん下調べの続きです。何しろ頭が悪いので、資料を読んだだけでは必要な情報を憶えられません。要約したり書き写したりと、ノートを取る必要があります(だから図書館で借りた本に、鉛筆やボールペンなどで傍線が引かれているのに遭遇すると、すげーな、これだけで憶えられるんだ、と感心してしまいますよ。いやまったく、羨ましい記憶力をお持ちで)。
 ところがなんということでしょう、読むべき資料はあと数冊だったはずなのに、その数冊を読んで(ノートを取っている)うちに、新たな数冊を見つけてしまったのです。それは読んだ資料に参考文献として挙げられているものだったり、ネットや新聞などで半ば偶然のように見つけたもの(しかも新たに刊行されたり発表されたものも少なくない)だったりです。
 
 その新たな数冊を読んでいる間に、またもや新たな数冊が見つかり、そうして新たに情報を得るたびに、完成したはずのプロットや、すでに書き上げた第1章のあちこちを修正しなければならなくなる……ということを、去年の初夏以来ずーっと繰り返しているのです。ずーっとです。ダレカタスケテー。
 
 いやいやいや。フィクションは下調べという土台があってこそです。これがしっかりしていなければ、ただの空中楼閣です。だから資料が多いのは喜ばしいことです。
 しかし、それにしてもですよ、今回の下調べの範囲はこれまでで最大にして(時代だけでも古代から現代まで)、最も多岐にわたりますが、どの分野も概してマイナーです。日常会話の話題には、まずならない。
 そして去年の2月の時点で、すでに読んでいた資料は書籍だけでも軽く数百冊です(もちろん1冊あたりの分量にはかなりのばらつきがありますし、精読してノートを取るものばかりではなく、ざっと目を通しただけで使える情報はないと判断することもあるし、論文集なんかだと1、2本しか読まないこともありますが)。
 
 にもかかわらず、9ヵ月かそこらで、それまで知らなかった資料や、新たに刊行/発表された資料が、書籍だけで百数十冊。しかもほとんどが日本語です。
 著作もあれば翻訳もありますが、本を出す人もいれば読む人もいるわけで、いや日本人の知的好奇心って素晴らしいですね。漢籍を地元の公立図書館で閲覧できるのも、英書をネットで買えるのも素晴らしい。資料の多さに文句を言ったりしたら、バチが当たるというものです。
 
 幸いにして、今のところ物語そのものを大幅に修正せずに済んでいるし、たぶん今後も大丈夫でしょう。さすがにそろそろ執筆に重点を移せそうです、あと数冊で。 
 執筆に専念できるようになったら、今度は没入しすぎないように自己管理する必要があります。

 バリバリのフロー状態に在って、精神世界にどっぷり浸かっていた去年の今頃、すでに短く浅い睡眠といい加減な食事(家族がいるので一応まともに作っていたが、まともに食べていなかった)、家事以外の運動量ゼロという生活で、肩や背中をはじめとする全身の筋肉や関節の痛み、頭痛、眩暈、かすみ眼、胃腸の機能低下、肌荒れ等、あれこれ不具合が起きていましたが、ほとんど気にかけていませんでした。
 このままでは身体がやばいことになるんじゃないかという気は時々、薄々していたのですが、執筆も構想もやめられないとまらない。
 そういう精神状態だったから、その程度の不具合で済んでいたのでしょう。そして一時(のつもりだった)中断の間に不具合を治そうと、規則正しく健康的な生活を再開したのですが、すでに手遅れだった……
 
   いや、2ヵ月もの間、四六時中フローに入りっぱなし、などということは、小説を書けるようになった1999年以来、そうそうあったわけじゃないんですけどね。しかし今や、規則正しく健康的な生活を2日ばかり放棄しただけで、覿面に身体がガタガタになるわけで。
 要するに問題は、デビューしてから今夏で14年にもなるというのに、未だに切り替えが巧くできないということです。
 まあしかし、この問題は執筆に重点を移した時に改めて向き合えばいいことです。今はあと数冊、あと数冊。

 というわけで、気温も充分上がってまいりましたので、規則正しく健康的な生活を維持している限りは、かなり元気です。何しろがさつでずぼらなので、あんまり自己管理しすぎると、それだけでストレスになるので、適当に気を抜きつつ生きてます。というところまで自己管理しています。
 それに運動と料理に関しては、もともと好きなので苦にならないのはありがたいことです(好きなだけ。得意なわけではない)。
 しかも健康だった(今に比べれば)頃は、運動しなくても栄養バランスにさほど気を遣わなくても、少なくとも短期的には大して影響はなかったのが、今では日単位で如実に影響が出るのでモチベーションも上がります。
 特に運動は、やればやっただけ効果が出るのが嬉しい。運動万歳。
 
 なお、効果というのは体調に対してです。運動能力や体型に対しては、年齢もあるから少なくとも短期的には効果など出ない。長期的には……さあどうだろう。
 あと、「やればやっただけ」と言っても、運動音痴の運動ですから大したことはできません。ヨガ、有酸素運動(動的ストレッチを兼ねる)、筋トレというメニューで、筋トレは自重筋トレを1日3種類、ゆっくり数回~十数回やってます。
 以前は速いピッチで数十回やってたんですが、それだと私の場合、フォームが崩れやすくて非効率的だし危ない……すでに2回も毛細血管を切ってるんで(腕立て伏せで上腕、ショルダーブリッジでふくらはぎ)、もうしません。
 
 運動のしすぎで毛細血管を切っても、少々痛いのと、でっかい青タンが半月近く消えない(しかも最初の2、3日は血流量によってサイズが変わる)くらいしか実害はありませんけどね。学生時代の知り合いは、速いピッチの自重筋トレを毎日数十回どころか数百回続けていたら、ある日とうとう腕立て伏せ中に筋肉を切ってしまったのでした。ものすごく痛いし、治療に時間もかかるそうですよ。怖いですねー。

 それから上記の運動メニューに加えて、でんぐり返りの前転と後転を2回ずつやってます。去年のSF大会で、大野典宏氏と増田まもる氏のパネルにお邪魔したところ、会場が9階にあったのでエレベーターに酔ってしまい(なんとかエレベーターを使わずに会場に向かおうと頑張ったのですが、無理でした)、お二人がせっかく質問してくださっても碌な受け答えができず、御迷惑をおかけしたという忸怩たる出来事がありまして。
 以来、二度とこういうことにならないように、ちょっとでも三半規管を鍛えるべく毎日ぐるぐる回っているのですが、今のところ高層ビルでエレベーターに乗る機会がないので、効果のほどは不明です。

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近況

 長野で生まれ育ったというのに、四半世紀余り前に故郷を出て以来、年々寒さに弱くなっています。特に15年くらい前に化繊とウールが着られなくなってからは、冬季の稼働率が極端に落ちました。綿100%でも「あったか加工」とか何かそういった加工がしてあるものは、一度ひどい目に遭ったので、二度と試す気にはなれません。

 ここ数年はついに、12月下旬頃から暖房の効いた部屋で「強」にした電気毛布にくるまってガタガタ震えながら机に向かい、さらに気温が下がるとベッドにノートPCや資料(および電気毛布)を持ち込んでガタガタ震えながら作業し、最終的には布団の中で丸まって何もできずにガタガタ震えているだけになる、という有様でした。
 もっともこの最終段階は寒さが最も厳しい2月頭の数日間だけで、それが過ぎると気温の上昇とともに稼働率も徐々に上がっていきます。
 
 そういうわけで、毎年やや回復しつつある2月10日(ちなみに誕生日)に『SFが読みたい!』が発売されます。そして昨年は、特別企画「2010年代前期SFベスト30」で『ミーチャ・ベリャーエフの子狐たち』が国内篇30位にランクインさせていただいたお蔭で、一気に超回復できたのですが……
 その後の経過は現在発売中の『SFが読みたい! 2018年版』の「2018年のわたし」やこのブログで昨年8月に御報告したとおりです。
 
 一年余りも続いたスランプからの回復ということもあって、バリバリ書いてる間は本当に幸せでした。
 起きている間は、食事とシャワーとトイレと最低限の身繕いと担当の家事(主に炊事と食料・日用品買い出し)の間以外は書き続ける。それらの「最低限の雑事」の間も構想を練り続ける(お蔭で調理中、何度も包丁で手を切った)。睡眠時間はどんどん短くなり、ベッドに入ってからも続きが書きたくて眠れないので起きて書き続けることが度重なり、夢の中でも執筆や構想を続けたり、作品と何かしら関連のある風景を見る。
 
 要するに、チクセントミハイの言うところの「フロー」に四六時中あったわけです。
 で、その結果どうなったかというと、切りのいいところまで書き進んだので下調べのために中断した途端、「アトピーが爆発した」とでも表現するしかないような劇症化ですよ。
 
 当時を顧みて「ゾンビ」と言うのは、身体症状だけでなく意識も朦朧として、自分のことも外界のことも碌に認識できなくなってたからです。
 自分の状態が異常だと解らなくなっていたし、皮膚科に行くべきだという考えは浮かびもしなかった。そもそも何も考えていなかった。以前、通院していた時のステロイドが残っていたので、それを塗ってはいたものの、まったく効いていないことにも気づいていなかった(たぶん塗っても皮膚に浸透する前に血や血漿と一緒に流れ落ちてしまったのが、効かない一因だったんじゃないかと)。
 昔から、アトピーが悪化しても顔には滅多に症状が出ません。春先だったので衣服に隠れて、家族も症状に気づかない。へろへろになって受け答えがおかしくなってきたので「大丈夫?」と訊かれても、私自身、自己認識ができていないので、「大丈夫、大丈夫」と答えてしまう。
 
 思い返すだに悪夢のようですが、当時はつらいと感じることすらできなくなっていました。
 とうとう顔にも炎症が出てきて、父親に「いいから医者に行ってこい」と言われ、言いなりに皮膚科へ赴き、ようやくゾンビ化に歯止めがかかった次第です。

 フロー状態の私は、私ではなく「執筆マシン」になっているわけで、それが持続すること以上の幸せはない。が、もはやそれができない身体になってしまったのでした。
 しかも脳を酷使する創作のみならず、ただダラダラと怠惰に過ごすことすらできなくなってしまいました。
 症状が改善に向かい、まとまった睡眠を取れるようになり、身体も動くようになってきて以来、バランスの取れた食事、適度な運動、規則正しい生活を「厳守」しない限り、人としてまともに機能しなくなってしまったのです。
 不可抗力、あるいは根を詰める、あるいは純然たる怠惰等で生活のリズムが2日も狂うと、たちどころに体調を崩し、回復するのに何日も何週間も、悪くすれば何カ月もかかります。 
 
 四十数年生きてきて、ここまで「自分」に手間暇かけたことはなかったので(しかも習慣として)、一言で言って面倒臭いし、時間の無駄だという感が拭えません。
 だいたい自分がおよそ「繊細」とは無縁な人間であることは、よーく解っているので(がさつでずぼらな性格、太い骨、広い肩幅、厚い脂肪。大きな病気も怪我もいっぺんもしたことがない)、その自分を「虚弱」だと見做すのは、どうにも釈然としません。
 
 しかしまあ、確かに子供の頃は虚弱で、しょっちゅう熱を出したり腹を下したりしていました。保育園では1ヵ月1度も欠席しないと貰えるシールがあったのですが、そのシールを3年間1度も貰ったことがない。もう1種類、欠席が3日(たぶん)以内だと貰えるシールもありましたが、それも1度しか貰えませんでした。
 それが、家が山奥にあったため通園・通学で何キロも歩き続けるうちに、次第に身体が丈夫になり、十代半ばになる頃には滅多に風邪もひかなくなっていました。
 それで自分の頑丈さを過信してしまい、メンテナンスを怠ってきたツケを今払っている、ということなのかもしれません。

 釈然としないものの「不規則で不健康な生活」の悪影響は明らかなので、「規則正しく健康的な生活」を仕方なく続けてきたところ、今冬は例年に比べて著しく稼働率が上がりました。例年のような何をやっても(厚着をしても、暖房器具を駆使しても、風呂に入っても、運動しても、熱いものや辛いものを食べても)消えない寒さ、気分が悪くなるほどの寒さは1度も経験せずに済んだお蔭です。
 
 とはいえほかの季節に比べれば不調で稼働率が低かったのも確かなので、ちょうどその時期に書いた「2018年のわたし」が少々ネガティブな内容なのは、そういうわけです。御心配をおかけしたとしたら、申し訳ありません。
 それに加えて紙幅の都合で詳しく述べられなかったのもありますが、ゾンビ状態からなんとか持ち直した去年の初夏以来、執筆が遅々として進んでいない原因のうち、健康状態は実はせいぜい半分なのでした。
 
 原因の残り半分は、別のところにあるのです。つづく。
 

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うわあ、うわあ

 以前、こういう記事を上げました。

 橋賢亀氏には『SFマガジン』掲載作のイラストを担当していただいたことがあるのですが、そういう、ちょっとだけでも御縁のある方でマキリップの『イルスの竪琴』のファンを発見したのは初めてだったので、すっかり嬉しくなった挙句、図々しいお願いをしてしまったのでした。
 いや、でも、そもそも記事が橋氏の目に留まることだってあるかどうかわからなかったし、半ば以上「神頼み」のような気持ちだったんですが……

 うわあ、うわあ、モルゴンレーデルルデスだあ……(イラストにリンクさせていただいています)

 ほんっっとうに、ありがとうございます。すごいすごい、うれしいうれしい。
 
『イルスの竪琴』の雰囲気にぴったりだろうな、という予想どおりで、そして予想以上に素敵です。華やかだけどケバケバしくない、繊細だけど脆弱じゃない――というのが『イルスの竪琴』の雰囲気です。
『イルスの竪琴』を読んだことのある人もない人も、是非このイラストを御覧になってください。そして美しいと思ったら、是非『イルスの竪琴』(旧版は早川書房さんから、改訳版は東京創元社さんから)を読んでください(すでに既読の人は再読を!)。

 ああ、しかし本当に描いていただいたとなると、図々しいお願いだったと改めて実感。もちろん強制されたのではなく、『イルスの竪琴』がお好きだったから描かれたわけですが。
 ああそして、予想以上に素敵だったから、もっと見たいと思ってしまうのですが……いや、例のブログを書いた時も、軽々しくお願いしてはいけないと解っていたから、「一生(に一度)のお願い」と限定したわけですが……
 今後、橋さんが『イルスの竪琴』のイラストを描く機会があることを、今度こそ神頼みするしかないか……どこかでマキリップ特集とか、それが駄目ならファンタジー特集とか。

 というわけで神様、どこかの雑誌編集者様、何卒お願いいたします。

(なお、この記事はもっと早く上げたかったのですが、例によって体調を崩していたのでした。どうもすみません)

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近況と御礼

 たいへん御無沙汰しております。とりあえず生きてます。

 一昨年の後半から徐々に調子が悪くなって、昨年初めにはデビュー以来最悪のスランプに落ち込み、精神状態はどん底でした。どれくらいどん底かと言うと、自分で小説を書けないのを通り越して、人様の書いた小説を読むことすらできなくなったほどです。

 小説を読めなくなったのはこれまでの人生にも一度あって、高校三年の時から七、八年続きました(一冊も読まなかったわけではないけど、年平均数冊)。幸い、二回目はそれほど長くはなく、せいぜい数週間で抜け出せたし、その後は創作意欲も回復しつつあったんですが、今度は健康状態が悪化してしまいました。

 それでもどうにかこうにか上向き加減になりつつあった今年2月、『SFが読みたい! 2017年版』の特別企画「2010年代前期SFベスト30」で『ミーチャ・ベリャーエフの子狐たち』が国内篇30位にランクインしたのですが、その頁(132)を見た途端、猛然と元気になりまして。

SFが読みたい!』ではもう一つの特別企画として、「2017年のわたし」として、2010年以降の「ベストSF国内篇」の10位以内に入った作家としてコメントを寄せさせていただいているのですが、それを書いた時はまだ「どうにかこうにか上向き加減」でしかなく、執筆中の長篇二本の進み具合も遅々としたものでした。

 ところが132頁を見たその日から、長篇二本のうち一本を猛然と書き始めたわけです。そしておよそ一カ月でおよそ150(清書した分。未清書も含めれば数百枚)を書き上げました。あ、ちなみにコメントに書いた「『ユートピアを目指さなかったディストピアはない』というテーマを追求した近未来もの」と「イスラム神秘主義を素材に、ジャンルとしてはファンタジイに見せかけた歴史もの、に見せかけたファンタジイというよくわからない代物」の後者のほうです。

 未清書ですが結末まで話は繋がり、清書分は全四章の予定のうち第二章の初めまで、分量としても四分の一強(予定)まで出来上がったわけで、この調子なら途中で補足の調べ物を挟んでも遅くとも夏までには脱稿できる、そしたら投票してくださった方々への御礼も兼ねてブログで報告しよう、とか目論んでいたのでした。で、切りのいいところまで書けたし、と補足の下調べのため、いったん執筆を中断したところ……アトピーが劇的に悪化しまして。

 実は昨年春以来の身体の不調は、主にアトピー性皮膚炎の悪化が原因なのでした。たかが皮膚一枚のことなんですが、生まれてこの方、悪化と快方を繰り返していたために皮膚が脆くなって、ついにはちょっと掻いただけで爛れるようになり、薬も効きにくくなってしまいました。症状が悪化すると痒みと痛みで眠れなくなります。

数年前に悪化した時は、昼間は痒みが多少マシなので、昼夜を逆転させてどうにかしのぎましたが(朝型なんで睡眠時間は確保できても非常につらかったですが、連作『ミーチャ・ベリャーエフの子狐たち』を完成させることができました)、もはや昼夜を問わず痒くて痛くてほとんど眠れない。切れ切れにうとうとするのがやっと。それが何日も続くと、まともにものを考えることもできなくなり、体調もボロボロになる。症状が快方に向かって痒みと痛みが治まってきても、体調が回復するのには何週間もかかる。

 昨春以来、そういう状況に何度も陥ってきたのですが、原因はというと、「季節の変わり目」とか「ちょっと生活が不規則になってた」くらいしか思い当たらないのでした。スランプという精神的なストレスも関係していたのかは、自分でもよくわかりません。

 で、今春、一カ月余り睡眠時間も削ってバリバリと書き続けていたのを一時中断した途端、不規則な生活が祟ったのか、はたまた気が緩んだせいか、これまで以上に派手にアトピーが悪化しまして。

 いやほんと、「劇的」「派手」という形容が大袈裟でなく、何しろ最終的には全身から血と血漿が滴り落ち(グロいので伏せる)、痛みで動くことさえままならず、長期の不眠で常に朦朧としている有様で、外見も中身もまさに生ける屍。

 悲惨だゾンビだというのは今だから思えることで、患ってる最中は自分の状態の把握すらできてなかったんで、つらいと思う余裕もなかったんですが。

 毎回そうなんですが、快方に向かって再び眠れるようになって、まともに思考ができるようになってくる時期が一番つらいです。ああ、また時間を無駄にしてしまった、と。またアトピーを悪化させるのが怖いので、遅れを取り戻すための無理もできない。

昨年はそうしてアトピーに苦しんでいるか落ち込んでいるかという状態だったんですが、とりあえず今は、落ち込むのも時間の無駄、と思えるまでには回復しました。とにかく心身ともにストレスを溜めないように生きてます。執筆は頑張りすぎると身体に負担がかかるし、かといって書かない・書けないと心に負担がかかるので、ぼちぼちやってます。

 そういうわけで、いつまでにできると約束はできないし、2010年代前期SFベスト30で投票してくださった皆様への御礼も完全に時機を逸してしまったので、書くことがないからという理由でブログを放置してきたわけですが、どうも心配してくださる方もいらっしゃるようですし、とるもとりあえずも近況と御礼だけでも、と。

 改めまして、たいへんたいへん遅ればせながら、アンケートで『ミーチャ・ベリャーエフの子狐たち』を挙げてくださった皆様、本当にありがとうございました。お蔭さまで心は元気になれました(身体はついてこられませんでしたが)。今書いている「ファンタジイに見せかけた歴史もの、に見せかけたファンタジイ、に見せかけたメタフィクション、に見せかけた何か」が完成したら、もう一つの近未来ものも完成させます。一日でも早く再びお目にかかれるよう、頑張りすぎないように頑張ります。

 ところで、近況や活動報告だけでなく、このブログの事実上のメインである映画レビューも止まってるわけですが、こちらについては心身の不調とは関係ありません。

 そもそもブログに映画(偶には漫画や小説なども)のレビューを上げていたのは、私は昔から「小説の感想」を書くのがものすごく苦手で、小説家なのにそれはまずいだろう、いずれ小説レビューの仕事が来た時のために(そういう依頼が来る前から)、まだしも書きやすい映画レビューで「練習」しておこう、という目的があったからなのでした。

 で、「練習」を続けるうちに、めでたく小説や映画のレビューのお仕事をぽつぽついただくことになり、四本を寄稿した『ハヤカワ文庫SF総解説』の出た2015年晩秋、「あれ、私もう小説レビュー苦手じゃなくなってるんじゃない?」と思った瞬間、それ以上「練習」を続ける気がきれいさっぱりなくなってしまったのでした。うーん、我ながらなんというか……

 と言いつつ、しばらくレビューの仕事はしてないわけですが、今後また機会があって、「あ、やっぱりまだ苦手かもしれない」となったら、きっと「練習」を再開するでしょう。では。

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水木しげる死去

 やなせたかしもそうだが、この人は死なないんだと思ってた。少なくとも120歳(ヒトの寿命の限界とされる)までは生きると思ってた。

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健康第一

 どうも、御無沙汰しております。珍しく仕事が重なってました。近々お目見えできるはずです。

 山育ちなので身体は頑丈、大きな病気や怪我は一度もしたことがないのですが、高校の時に自律神経をおかしくして以来、しょっちゅう体調を崩します。気分が落ち込むと体調を崩すし、体調を崩すと気分が落ち込む。
 下手をすると、この負のループから何か月も抜け出せなくなるので、まともに機能するためには、規則正しい生活に健康的な食事、充分な睡眠、適度な運動が欠かせません。が、ちょっと仕事が忙しかったり、ストレスになることがあるだけで、そんな健康生活を維持するのが困難になります。そうすると覿面に体調を崩し、そして負のループへ……というのを、過去何度も繰り返してきました。

 運動は子供の頃から苦手だったのですが、大学の演劇部でトレーニングにはまり、以来、断続的にですが、軽い運動(ダンベル運動か自重筋トレに有酸素運動)を続けています。まあ山育ちなので、保育園への通園が往復4キロ、小学校までの通学が往復6キロ、中学と高校(電車に乗っている時間を除く)で往復8キロ、基礎体力はできてたんでしょう。
 断続的なのは、体調が悪くなるたびにサボるからですが、断続的なりに長年続けてきたお蔭でそれなりに筋力はあり、体調がいい時期は調子に乗って、運動の負荷をガンガン上げる。なので、ちょっと体調を崩しただけで、(負荷を上げすぎた)運動を続けることができなる。そうすると、ますます体調が悪くなり負のループへ……(いや、それは単なる馬鹿だろう)

 特に夏は、まだ充分に涼しい5月頃から、血行が悪くなり、手足がむくむし、だるいし、アトピーは悪化するしで機能不全になり、これが秋まで続く……。しかも年々ひどくなり、去年はついに手足を動かすだけで痛むので運動がまったくできなくなり、さらに血行が悪くなって夜も眠れなくなる、という事態に至りました。

 とにかく楽にできそうな運動を、ということで試しにヨガをやってみたら、おお、血行がよくなってアトピーも改善するではありませんか。それまでストレッチはやってたので、それで充分だと思ってたんですが、全然違う。

 というわけで、去年は8月頃から始めたヨガのお蔭で、秋までには体調が戻ってたんですが、元気になってくると、ヨガでは物足りなくなって、もっと負荷の高い運動がしたくなる。それはいいんですが、ヨガをやめると、代わりにほかの運動をやっても体調が悪くなるようになってしまいました。
 ということに今年の春に気づくまで、二度ほど体調を崩しました。馬鹿です。

 というわけで、ここ数ヵ月の日課の運動は、起床後と就寝前にヨガを各10分、日中(だいたい午前中)に有酸素運動をウォームアップとクールダウンも入れて45分、自重筋トレを15分、といったところです。体調が悪い日でもヨガだけでもやるとか、毎日続けるようにしています。
 お蔭で体調がいい日々がこれまでになく長く続き、また調子に乗って運動の負荷を上げていったら、先月とうとう右ふくらはぎの毛細血管を切りましたよ。

 運動のしすぎで毛細血管を切るのは二度目です。前回は腕立て伏せで右腕をやりました。27、8歳の時です。今回はショルダーブリッジの片足つま先立ちでしたが、もう42歳です。いい齢して何やってんだか。
 てゆうか、自重筋トレってそんなに負荷が高くないはずなのに、私の自重はそんなにすごいってことか。手のひらサイズの痣ができて、まあ痛みは大したことなかったんですが、消えるのに10日以上かかりました。

 何はともあれ、これまでになく体調がいいお蔭で、仕事も捗っています。先月下旬から追い込みに加えて夏バテで、ヨガと有酸素運動は軽いものに変えましたが、筋力まで落ちたわけではないので、筋トレはこれまでと同じメニューでやってます。
 これ以上毛細血管を切らないよう気を付けつつ、多作な作家を目指して頑張ります。

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